戦術を教えるのは苦手。そんな指導者も中にはいるのではないだろうか?そんなあなたに伝えたい。大丈夫、この記事を読めば戦術に対する苦手意識が薄れていくはず。
「学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない」指導者はこの言葉を忘れてはならない。
※この記事は、プロモーションを含みます。
はじめに
目的
この投稿は、戦術面からのゲーム分析を行っているYouTubeチャンネルを紹介することにより、指導者が自チームに戦術を落とし込む際の手助けをしたり、これから指導者を目指す方にサッカーの深みをお伝えしたりすることを目的としている。勝って嬉しい、負けて悔しいという感情面のステージから今ある戦力の中でどうすれば勝てるかという一歩上のステージへ階段を上るお手伝いができれば幸いである。
なぜ戦術が必要なのか?
戦術が全てではない。これが私なりに出した結論である。ではなぜ戦術を学ぶ必要があるのか?戦術のメリット・デメリットを紹介しながらその必要性に迫りたい。
戦術のメリット
・「個」の力に頼らず、再現性を高めることができる。
・誰が試合に出場しても、チームとしてやることがはっきりしているのでわかりやすい。
・「個」の力では敵わない相手に対して、勝つ確率を上げることができる。
戦術のデメリット
・一定の技術や状況判断力が伴っていないと、戦術以前の問題になることがある。
・圧倒的な「個」の力を持つ相手だと、戦術を無力化されることがある。
・チーム戦術は無視するが圧倒的な「個」の力を持つ選手が自チームにいる場合、チームマネジメントが難しくなることがある。
日本人は「自由」よりも「型」があった方が得意?
「自由」の難しさ。指導者の中にはそのことを体感している人も多いのではないだろうか?選手としては「自由」を与えられるよりも「型」が欲しい。「戦術」が必要であると考える理由はこれである。
戦術系YouTubeチャンネルおすすめ3選
基準
ここで言う「戦術系YouTubeチャンネル」の基準は、以下の通り。
戦術系YouTubeチャンネルの基準
・日本代表戦をライブで視聴しながら同時解説を行っている。
・チャンネル登録者数5万人以上。
・動画の投稿が定期的に更新されている。
【ミルアカ】MILKサッカーアカデミー【毎朝配達中‼】
【特徴】
・毎朝配達中どころか、1日2本の動画が投稿される日もザラにある。スゴっ(笑)
・Jリーグのチームの情報も投稿されており、欧州サッカーに疎い人にとっても身近に感じられる。
・芸人の井上マーさんとサッカーデータマンのノーミルク佐藤さんの対話形式の動画が多く、エンタメ感がある。
GOAT football tactics
【特徴】
・戦術理念に共感した選手とスタッフで構成された「GOAT FC」の戦術ドキュメンタリーも投稿されており、指導者としてはよりリアルに見られる。
・公認の切り抜きチャンネルがいくつか存在する。
・動画にクセがなく、誰にとっても見(聴き)やすい。
Leo the football TV from シュワーボ東京
【特徴】
・戦術分析YouTuberとして注目を集めるLeo the football 氏(以下、「レオザ氏」)のチャンネル。
・自身が代表兼監督を務めるシュワーボ東京のドキュメンタリーでは、試合分析だけでなくクラブ経営面の動画もあり、将来自分のクラブを持ちたいと思っている指導者にもおすすめ。
・ほぼ毎日ライブ配信を行っており、複数存在する公認の切り抜きチャンネルは、ライブ配信の切り抜きである。
Leo the football氏の著書を読んでみた
上記3つのYouTubeチャンネルの動画を見ている中で困ったことがある。それは聴き馴染みのない専門用語がちょこちょこ出てくるということだ。そして、どのチャンネルにも共通して使われる専門用語があれば、そのチャンネルでしか使われない専門用語もおそらくある。
戦術分析ファンであれば、専門用語まで覚えなくてもいいかもしれないが、今回の目的は自チームに戦術を落とし込むこと。専門用語の定義付けを確認しておく辞書的なものが必要だ。ということで上記3つのチャンネルの中で、レオザ氏が著書を出していたので読んでみた。
読み終えての感想は以下の通り。
・251ページあるが、戦術分析の本であるため所々に図が挿してあるため、意外とサラッと読めた(私は本を読むのが遅いため3時間位かかったが、読むのが早い人にとっては2時間程度で読み終わってしまうのではないだろうか)。
・戦術と聞くと難しそうなイメージがあるが、攻撃時は3つの原則と8つの準原則といったように意外とシンプルにまとめてある(もちろんレオザ氏の戦術分析の中のほんの一部に絞っているからでもあると思われる)。
・帯の裏面に記載された8つの真理のうち、「1正対理論」「2ポイント論」「3同サイド圧縮」「4アピアリング」「8サイドバックは低い位置で張ってはいけない」が、特に印象に残った。
・代表戦のライブ配信で「サイドバックはペナ幅に立つ」と言っていたことの意味がよく理解できた。
・「1正対理論」と合わせて中学時代に知ることができたら、私のサイドバック人生は怒鳴られずに済んだかもしれない(笑)
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終わりに
戦術を語るための戦術ではなく、勝つための戦術であることを忘れてはならない
PIVOT公式チャンネル内の再生リスト「PIVOT FOOTBALL」にも時々出演されるレオザ氏は、下記の動画で「ポジショナルプレー」の対義語として「ノリショナルプレー」という言葉を使っている。
詳しくは動画を視聴していただければ分かることだが、要約すると「無理やり戦術に当てはめようとすると選手の良さを消すことがある。戦術を理解できなくても技術があってボールを奪われず、結局ゴールを奪えるならそれでいい。」ということ。何のために戦術があるのか?それを忘れてはいけない。
なお、今回の戦術系YouTubeチャンネルの枠からは外れたが、前述の「PIVOT FOOTBALL」と「SOCCER SKILL SET」は、かなり学びが多いコンテンツとなっているので、こちらもおすすめ。
重ね重ねにはなるが、この記事によって1人でも多くの指導者が「学ぶことって面白いな。もっと学んでみたいな。」と思っていただけると幸いだ。
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